明月村、理想を盛る場所

「理想的な村、理想的な生活様式」という標語が、まさか田舎から出てきたとは誰が思うだろう。理想的なライフスタイルとは何か?一言で言えば、「自由」の二文字を超えないはずだ。明月村はそれをやり遂げている。

明月村の話を、どこから始めようか?

蒲江県甘渓鎮に位置する明月村は、有名な318国道から離れ、ラサー、阿壩、雅州から錦官城に行き、長安、蘭州、西は楼蘭まで至る。村の8・8キロ続く環状道路に入ると、両側には緑の松林と茶畑が広がる。

明月村の名前は、村にある古いお寺ーー明月寺から因んでいる。この控えめな小さな村は、昔隋や唐時代の茶馬古道や南シルクロードにある宿駅として存在していた。一休みしたりお茶を飲んだり、異邦人の素朴と優しさは旅人の疲れと郷愁を慰めてくれる。明月村は茶馬古道の一部分として、やさしく千年を過ごしてきた。

ある「生きている邛窯」

明月窯はずっと陶磁器を焼いてきた古い窯で、唐時代の技術を完全に保存している。明月窯は清の康煕年間に作られ、窯の年齢は300年余り、「生きている邛窯」と言われ、貴重な文化遺産となっている。

地元政府は財力と精力を惜しまずに、三百年の歴史を持つ古い窯を保護、修復している。これが人々に自信を与え、明月村も次第に文化創意の村として作り上げられた。明月村は現在、陶芸のアトリエが数軒あり、観賞から手作りまで、埋もれかけそうになった文化財を熱心に皆さんに伝えようとしている。

詩的な新しい田舎人になる

明月村に初めて着いた時、「これが田舎なの?」とまず疑問を抱く。街と田野はいかにも綺麗で、偶然と出会う一人や二人の村民が整然と働いていて、各種の文化創意グッズの小店と特色の民宿も入り混じっている。道の両側にある茶畑や畑だけが、これは田舎であることを思い出させている。村人たちは明月村全体を自分の家として大事にしているからだろう。

茶摘み

お茶の故郷である明月村の、2千ムーの茶畑は、四季の流れの中でさわやかな香りを放っている。三月から五月にかけて、お茶を植え、手で製茶し、最後にお茶を飲むまで、四季折々、お茶の香りが村中に漂っている。ある村人たちは自宅の茶園の一部を出して、観光客に体験させている。

絞り染め

藍の絞り染めはここの特色で、遠いところにある太陽房の草木染め工房から、諶塝塝の青黛染め工房まで延びて、最後は明月窯の隣にある嵐染め工房に至るまで、藍の絞り染めの美しさと喜びを体験できる。

芝生コンサート

明月村には小さなハス池があって、その辺りに小さな居酒屋がある。オーナーはよく町から新鮮な飲み物を村まで持ち帰ってくる。望むなら、夜ここで行うパーティーに参加することができる。きっとあなたも気まぐれな歌と音楽に包まれる夜を愛することになるだろう。

オーナーは不定期に芝生コンサートをやり、明月村の新旧村民と観光客を自分たちの村に集めて皆で一緒に歌う。

一つの古い窯から、名高い明月村になるまで、ここは一体どのくらいの芸術家と若者の移住を引きつけて、彼らに繁華から離れ、この田舎に帰ることを決心させたのか。

美食家熊英さんの明月桜園

名司会者寧遠のサンルーム

水立方の総デザイナー趙暁鈞の呆住

現代風のガラスの家

2人の地方の女の子の無名簡居

明月村は大きな山や海そして都市のにぎやかを経験した私たちに、明月の明るい光の中で、自分の心の故郷に辿り着かせる。私たちは茶山に囲まれて、お茶を飲みながら、長年さすらう心と現在と未来の時間が落ち着く。この村は、多くの人々の理想と自由がいっぱい詰まっている。これが明月村に多くの人を引きつけた原因かもしれない。こんな田舎で詩的な新しい田舎人になってみないか?

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