群鳥軽やかに舞う! 塩城のもっとも美しい探鳥季が再来

初冬がやってくるたび、越冬する渡り鳥たちがお気に入りの生息地へと続々と帰還し、塩城湿地珍禽国家級自然保護区はたちまち賑わいを見せる。靄の浮かぶ広大な湿地風景、あちらこちらで飛翔しては羽を休める渡り鳥たちの群れが見せる多様な壮観は、冬のお出かけの面白い選択肢のひとつだ。

目下、塩城は436種の鳥類を記録している。これは全国鳥類のおよそ3分の1を占める。絶滅が危惧されている希少な鳥類としては、『国際自然保護連合絶滅危惧種レッドリスト』(IUCN)に登録されている37種を含む計117種がいる。ヘラシギ、カラフトアオアシシギ、クロツラヘラサギ、ズグロカモメ、ニシハイイロペリカンなどの希少かつ絶滅危惧種の鳥類は黄海湿地の「常連」になっている。

ヘラシギの大部隊は毎年長距離を跋渉して塩城を訪れ、換羽、休息、エネルギー補給をする。塩城黄海湿地は、そんな彼らの生存にとってかけがえのない生態環境システムを提供している。また、ここはズグロカモメの世界三大繁殖地のひとつでもあり、毎年数千ペアのズグロカモメがここで群集し、遊び戯れ、捕食し、繁殖・生息している。2023年4月、塩城黄海湿地では300羽あまりの越境クロツラヘラサギ個体群が発見され、一回当たりの越境クロツラヘラサギの数としての新たな最高記録を樹立した。同年にはカラフトアオアシシギ1560羽も記録し、これはラフトアオアシシギ個体群の最高数として現在に至るまで記録されつづけている。

ヘラシギ

ズグロカモメ

クロツラヘラサギ

カラフトアオアシシギ

毎年10月にはカルガモ、ヒドリガモなどのガンカモ類の水鳥が続々と塩城黄海湿地に到着する。11月に入ると、ミコアイサ、コハクチョウ、マガモ、サカツラガン、ヒシクイなど大量のガンカモ類水鳥が次々とチェックインし、一部のガンカモ類はさらに南の土地へと旅を継続する。そのため、12月前後は塩城黄海湿地のガンカモ類水鳥種が種類・数量ともにピークを迎える時期となる。

ミコアイサ

マガモ

 

ヒシクイ

塩城にはバードウォッチングに最適な多くのスポットがある。黄海一号道路沿線のタンチョウヅル湿地生態旅游区、条子泥、野鹿蕩では、いずれも冬の渡り鳥を観察することができる。芦原の迷宮を抜けて「百万の水鳥飛び交う穏やかな湖」を見たり、大縦湖と美しい出会いを果たしたりしてもいいだろう。九龍口はその名に恥じない最高の撮影スポットだ。ここでは鳥たちが雛に餌をあげたり、遊び戯れながらエサ探ししたりと、心気ままで美しい光景が広がっている。

タンチョウヅル湿地生態旅游区

探鳥品種:タンチョウヅル、ヘラサギ、クロヅル、コウノトリ、ガンカモ類など

最適探鳥時期:11月から翌年3月

最適探鳥スポット:水禽湖、タンチョウヅル救護繁育センター


条子泥

探鳥品種:タンチョウヅル、ソデグロヅル、コウノトリ、オオハクチョウ、ガンカモ類など

最適探鳥時期:11月から翌年3月

最適探鳥スポット:観鳥台、観鳥塔


野鹿蕩

探鳥品種:コウノトリ、クロツラヘラサギ、マガモ、カワウなど

最適探鳥時期:11月から翌年3月

最適探鳥スポット:鴎水相依

大縦湖

探鳥品種:カオジロダルマエナガ、アカハジロ、ヘラサギ、チョウゲンボウなど

最適探鳥時期:11月から翌年3月

最適探鳥スポット:船上からのバードウォッチング

九龍口

探鳥品種:クロハラアジサシ、シラサギ、レンカク、バン、コシジロキンパラ

最適探鳥時期:11月から翌年3月

最適探鳥スポット:九龍口湿地、湿地そばの葦原

ABOUT US