湘南の旅で無形文化遺産の魅力を探る

湘南地域は湖南省南部の衡陽市、郴州市、永州市を含み、湖南省の「南大門」 に当たる。多くは秀麗な宜水の浜に位置し、美しい風景がある。世界に名高い南岳衡山、深みのある永州八景、そして仙境のような霧に満ちた東江など、各地に「涼しさ」が漂っている。さらに無形文化遺産もたくさん隠されている。

魚米の湘・無形文化遺産の湖めぐり

洞庭湖を巡り、洞庭の美しさは湖に沿っている地区の民風民俗に凝っている。その中に浸って無形文化遺産に隠れる湖南の趣を味わう。

洞庭漁歌

国家級無形文化遺産

2014年に国家級無形文化遺産リスト(第4回)に登録

洞庭漁歌は歴代の洞庭湖流域の漁民が歌ってきた歌謡の総称で、いつでもどこでも口を開けて歌う特徴から、俗に「丫口調」と呼ばれている。多くは漁民が景色を見て気持ちを込め、即興で歌った民間の清唱歌である。歌詞は生活に近く、面白くてユーモアがあり、しかも対唱形式を採用しているため、歌い方は高くて激しく、貫通力があり、広い湖面で長く響くことができる。洞庭漁歌は湖地区の住民の知恵の結晶であり、海のように豊かな漁歌は漁民グループの発祥、転居、生産生活、 風習、宗教信仰及び原始的で素朴な自然観、道徳観、愛情観などを詳しく記録しており、「洞庭漁民の百科全書」とも言える。

岳州扇の制作技術

国家級無形文化遺産

2021年に国家級無形文化遺産リスト(第5回)に登録

岳陽は年中気候が温和で、雨量が豊富で、土質が肥沃で、南竹の成長に優れた地理自然条件を提供している。竹の質が柔らかく、強靭性がよく、繊維が均一な南竹は扇子を作る良質な材料である。それだけでなく、岳州扇の制作技術は優れていて、工程が複雑で、今まで300年余りの歴史を持ち続けていて、中国の詩歌賦、書画芸術、中国の山川の風貌の伝播に運び手の役割を果たしている。岳州扇の制作技術は働く人々の長年の知恵の結晶であり、豊かな民間の伝統文化を含んでいる。

千里の湘江・無形文化遺産の源を探す旅

湘江に沿って蛇行しながら湖水の発祥地を探し、千里の湘江の両岸の豊かな人文古跡と特色のある無形文化遺産を感じる。

湖南料理:棲鳳渡魚粉の作り方

2014年に郴州市級無形文化遺産リスト(第4回)に登録

湖南といえばまず思い浮かぶのが辛い湖南料理。湖南は辛味の美食が多くあるが、湖南料理の代表は、作りたての棲鳳渡魚粉でしかない。棲鳳渡魚粉の作り方は独特で、魚粉は朝獲れたばかりの新鮮なハクレンを使い、処理後にとろ火で5時間ほど煮込み、魚肉の精髄はすべてスープの底に溶け込み、美味しくて脂っこくない。小鉢の魚粉は3つのステップ、16の工程を含み、都市独特の風味記憶に濃縮され、1口で郴州の文化の古韻を味わえる。

蔡倫古法製紙技術

国家級無形文化遺産

2014年に国家級無形文化遺産リスト(第4回)に登録

西暦105年、湖南省耒陽の蔡倫は筆記に適した紙を改良し、人類文明をよりよく記録し、伝承させた。剪断、煮込み、パルプ化、浮遊、抄紙、定型、乾燥など、一本一本の竹は、こうやって一枚一枚の薄い紙になる。今でもこの古い技術は当地で「ありのまま」に受け継がれ、時代に合わせて革新されている。

高速鉄道の「心臓」とも言える、耐電強度が高く、耐高温で防火難燃の絶縁材料アラミド紙は、蔡倫古法の製紙技術を参考にしたものである。技術は代々受け継がれ発展し、現代社会でより輝く。

湘南の涼しさを探す旅は、道に沿って生きている無形文化遺産の力を見届ける。歴史の文脈は延々と続き、文化遺産はきらきらと輝き、自然と人文は互いに光り合っている。湘南各地に沈澱した豊かな文明は、代々の継承発展の中で、絶えず時代の新しい趣を一新し、時代に新しい魅力を与えている。多くの無形文化遺産伝承者の努力によってその名を高め、日増しに新たな顔を見せている。

ルート

運転(20-40 min):

天府広場>成温高架>日月大道>環状高速>非遺博覧園

双流空港>西航港大道>繞城高速>光華大道>非遺博覧園

成都西駅>西貨駅路>武青北路>光華大道>非遺博覧園

公共交通機関:

地下鉄>4号線非遺博覧園駅からB口を出て300m進む

バス>22路、239路、309路、319路、347路、772路 国際無形文化博覧園駅

寄稿者:秋の月

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