日本には「百鬼夜行」や長い歴史を持つ妖怪文化があり、中国には数百年にわたって受け継がれてきた遊神民俗行事がある。

遊神文化は中国南東部の沿岸地域で人気があり、福建省で最も盛んである。祭りの当日、太鼓や銅鑼、爆竹の音が鳴り響き、人々で賑わう。背が高くて威厳のある神様が人々に囲まれて街を練り歩き、太鼓や龍踊り、獅子舞などの民俗芸能をチームで披露する、まさに人間と神様のカーニバル！

この2年間、遊神民俗行事は全国の人々に知られるようになっただけでなく、海外でも人気を集めるようになった。中国の伝統文化において、神巡りをまねする行為は実は古くから伝わる祝福活動であり、民間信仰と民俗文化が融合し、神々に国の好天、豊作、安泰を祈るものである。神々の多くは地元の功労者であり、生前の貢献に対する敬意と追憶、そして死後も人々を守り続けるという信念から、死後も崇拝され、祝福される。

もちろん、遊神の意義は、ご幸運を祈るだけではなく、地元の無形文化遺産の魅力を際立たせることにもある。行列の各神像の背後には豊かな物語があり、大規模でユニークな民俗神話体系を構成している。この盛大なイベントでは、竹編み技術、漆器製造法、十番音楽などの無形文化遺産も鑑賞することができ、これらの無形文化遺産は、遊神活動を通じて継続的に伝承・革新され、遊神文化の種類はますます多様化している。

遊神については、若者にも独自の見解がある。「私たちは迷信を持たず、古い形式にこだわらない。遊神活動は一種の精神的な支えであり、全国民が参加できる民俗文化でもある。」 現代の美意識に合った神像の造形、神様のために用意されたエンターテインメント……若い世代が独自の視点でこの何百年も続いてきた民俗文化を、革新しようとしている。

新しい時代の遊神は、民俗の伝承と発展であり、さらに文化の自信とアイデンティティでもある。

寄稿者：小美