貴州、冬の秘宝のような目標地。「鼓蔵節」に行ったり、梵浄山麓で温泉につかったり、「六盤水」の世界で最も緯度の低いスキー場 で一気に飛躍したり、「四季の春城」興義市に菜の花を探したりすることができる。11月から翌年の1月まで、貴州省の冬の旅はとても熱い!
01貴州省の冬旅行の隠し宝地は、どうして黔北(貴州省の北)にあるのか?
貴州の世界自然遺産の一つの赤水丹霞は、貴州北部の自然風景の代表である。茫々たる樹海の中を通り抜けた後、赤水河が丹霞の絶壁から一気に流れ下り、長江流域最大の滝である十丈洞の滝を形成しているのが見える。赤水瀑布群の主要な分布地である丙安鎮は、絶壁の崖の上にあり、河原の岩に依って、一つ一つの吊脚楼の群れが広がり、この古い町を宙吊りの小さなお城のようにさせている。崖の間の展望台に座って遠くを眺めると、竹林が延々と広がり、山が青々と続いている。冬の晴れた日になれば、崖の上を流れる滝の間から虹を見ることもできるかもしれない。
このように「天人合一」の景観が集まり、新たな山野風景が形成された。例えば、今日貴州で人気のある烏江寨では、吊脚楼の列が緩やかに川沿いに広がり、棚田が雲霧の中にぼんやりと見える。この村に入れば、ここの人文風習の精髄を漫遊できる。染め物屋、香り漂う造り酒屋などがあり、また「一葦渡江(達磨が一葉の小舟に乘りて、楊子江を渡りし故事)」の風采を持つ赤水河の「独竹漂」、ミャオ族の天籟民謡、そして現在貴州北部に広く分布している「地元貴州人」コーラオ族の竹ボール遊びの風習などがあり、古鎮を民俗ショーの大舞台にし、冬の寒い日を熱くすることができる。
02黔北の冬、強烈な一面と柔らかい一面
茅台鎮の街頭に立ち、赤水河に沿って吹いてくる風はみな「醤香の風味」をたっぷりと持っている。思わず街道沿いの酒屋に入り、甘美な酒を1杯飲み、冬の寒い日を追い払いたい気持ちにさせる。中国酒文化城では、凝縮された「酒業通史」を見たような雰囲気で、太古の先人たちの発酵酒から、蒸煮醸造のたくさんの技術、各地の楽しい風習と豊富な酒器まで、すべてここで知ることができる。
冬に貴州の北部に来たら、最も見逃せないのは山地の間に旬の料理で作った独特なグルメである。赤水河の両岸で、最も欠けていないのは山いっぱいの竹林で、そこで冬筍は習水、赤水、仁懐などの地域住民の食卓の主旋律となった。冬筍は炒めたり、和えたり、スープにしたり、いろいろな味に作れるが、変わらないのはその新鮮さだ。
また、貴州北部の高山と林野の間には、有名な麻羊が住んでいる。ピリ辛くて香りのよい紅湯羊肉は、まさにこの時期の習水人の接客の最高の逸品である。赤水河を歩き回り、歳月の味を濃縮した腊肉(ラーロウ)やソーセージ、街頭の熱々の水つけ豆花、味が濃厚な竹蓀鶏湯(キヌガサタケと地鶏のスープ)など、どの風物も、来た人に当地の熱い冬の日々を感じさせる。
冬の貴州観光は、他に何が素晴らしいのか?
貴陽から、省内の航空便で「四季の春城」興義に直行し、陽光の下で峰が連なる興義万峰林を歩くことができる。冬の平均気温が11.6°Cの羅甸を訪れることもでき、この「サンシャインシティ」では風光明媚な大小井景勝地などを見物してもいいだろう。
今年開通したばかりの貴南(貴陽-南寧)高速鉄道を利用すれば、さらに57分で貴陽から黔南の茘波まで直通で行ける。冬でも緑が残る世界自然遺産・茘波-環江カルストや、地元のプイ族、ミャオ族、スイ族など少数民族の多彩な風俗を探訪できる。
貴州省は広範なカルスト地形のため、地下水系が発達して、浅層地熱の優勢を兼ねて、300カ所あまりの開発済みの温泉資源を持ち、西南温泉大省である。息烽県の南山天沐温泉から、南部甕安花間池の春上温泉、梵浄山麓の石阡温泉まで、いたるところに熱気がみなぎっている。明初の貴州八府の一つである石阡のように、早くも明万暦34年(1606)には、成規模で城南古温泉が開発されていた。この中国で最も古い温泉の一つは、今日までずっと活躍し、古城の悠遠な生活を作り上げ、更に貴州温泉山地の風光と人文の基礎を結合した魅力である。
寄稿者:麦です