徽料理は中国八大料理の一つ。
徽州のように、文化と物語の香りをするのだ。徽料理は=安徽料理だと思う方は多くいるだろうが、実は徽料理は徽州料理のことを指す。そして、徽州は今の安徽黄山市、績渓県と江西省婺源のことである。料理中に使用される食材及び調理法も徽州独特な地理環境と天候特徴と深く繋がっている。由来悠久な食べ物の中から、時代の変遷や徽州人のおもてなしと勤勉さ、素朴さなどが味わえるのだ。
塩辛くて色でも濃い
伝統的な徽州料理はしょっぱく、そして醤油が多用されるため、色も濃い。地形的から見ると、徽州は山岳地帯で、昔は山での仕事に多く、体力的に消耗が多くため、味の濃いものを食べてエネルギーを補充する必要がある。ときが変わり、健康や現代人の口に合うため、味は既に調整されていた。徽州人の食卓では、肉料理は基本的に煮込んだり揚げたりする。小川で捕まった小魚を少しマリネして黄金色になるまで揚げ、ぱりっとした魚は唐辛子と一緒に食べるとカチッと音がして、それは骨まで完食しないと満足できないほどのうまさだ。
稲香紅焼肉(稲の香りの豚の角煮)は、豚バラ肉を四角く藁で結んで、色は濃く、脂肪の部分は半透明に近く透き通っていて、熱々の料理である。調理をした後、脂肪も既に脂っぽくなくなり、口に入れると、すぐ溶けて塩辛い香りが広がる。
豆腐のような普通の食材でも、ここではさまざまな味を作られる。黄色い臘八豆腐はラバ塩辛の中に甘みがして、ふわふわで香りがよいのだ。臭豆腐を美味しくつくるには、必ず地元の菜種油で揚げないと。こうすると、少し臭みがあり、口に入れると香りが出る奇妙な味がうまれる。上記の料理は味が濃くに聞こえるのが、存分に楽しめるには逆によいのではないか。
微かな腐り
徽料理には漬物料理が多くあり、その中でもケツギョや毛豆腐が有名である。 ケツギョの起源というと、最初は便利に新鮮な魚を保存するため、大量な塩を使っても漬物をしたから、まさか今の名料理になるのだ。
ケツギョの優劣の鍵は素材と製造法だ。0.5~0.6キロの新鮮ケツギョを使用し、一番上質なのは三、四月桃花が咲く時期の脂が乗るものだ。通常の魚の漬物とは異なり、徽州で使用されている容器は木樽である。魚はその中で徐々に発酵し臭みが出るが、新鮮さと柔らかさはそのまま残されるのだ。その間に、漬物を翻しすることをして、しっかり味が入るように確保する。
できたマリネは揚げて醤油で煮込み、白い魚のお肉ははニンニクの形をしていて、お箸を軽くつまむだけで、骨から完全に分離される。濃厚なソースにつけると、細かくて歯ごたえよく、おもてなしの料理の中でもトップクラスの存在だ。
毛豆腐だと、また別の腐り風情が体験できる。発酵できたばかりの毛豆腐は、白い綿毛がつけており、踊るエルフのように柔らかく、少し羽ばたくととてもかわいらしい。その中には黒い粒が均等に分布しており、これは胞子でありながらも、毛豆腐ができた証にもなる。食卓ではこれらの微生物の名前はもはやそれほど重要ではなくなる。毛豆腐の作り方としてはいろいろあり、よく見られるのは煮込んで揚げるのだが、菜種油や土チリソースを使うのも美味しく食べる奥義。
君の知らない徽州田舎風のおふくろ料理
今回徽州の一般農家にはどんなグルメがあるかを探すため、黄山市黟県碧山村のピッグペンバーに行った。ここの食べ物の致命的な誘惑を知るのは、実際に来たことがある人だけだ。
料理人は40~50代のおばさん。碧山村生まれ育ちで、情熱さと素朴さは自然に流れる。彼らの目にしては、私たちのようなゲストは家族と同じで、遠くから来た親戚を楽しませるためにかまで料理をつくるのは、心をこめて喜んで行うことになっている。
繊細できれいな盛り付けや高価な食材でなないが、大盛りで、誠意いっぱいな温かい料理で間違いない——それは母の料理の味だ。
田野から食卓へ
本格的な農家料理は所定のメニューがなく、季節が唯一の基準。壁上のカボチャの花、小川のクレス、山の栗、畑で育てた旬の野菜などが一番の食材。
碧山村には日本輸出向けの栗缶詰工場がある。毎年、栗の収穫時期になると、大量の栗を購入し缶にする。ここの栗は大きくて、汚染などなく自然に恵まれ、もっちりとした食感で、甘みがする。歯ごたえがなく、喉につまりやすい印象を一新する。
畑にあるカボチャは既にいい時期になり、金色の2つの材料を一緒に蒸してすると、主食になる定番のデザートができるのだ。カボチャは甘く、栗は香りがよく、夏にはとても食欲をそそる。
花もしょっちゅう料理素材として使われるのだ。かぼちゃの花をスープとしてつくったり、油揚げで調理したりするの一般的。藤の花を添えた蒸しベーコンはご飯とは最高コンビ。また、卵と一緒に炒めるのも魅力的。もちろんヨモギの葉を摘んで、卵を2個ぐらい入れて、黒砂糖を加えて調理すると、栄養価の高いデザートになるのだ。
小柄なジャガイモは特に柔らかくてもちもちする。豚肉の煮込みにぴったり。山に沢山あるタケノコは甘くて、炒めるだけで絶品。新鮮なワラビにコショウ少々、おまけに黄山米酒1杯用意すると、友達とゆっくりお話できる感じになる。
徽州料理は、想像よりはるかに豊富で、妙だ。それは家族の味であったり、偲ぶの味であったり、故郷への思い出であったりする。また、水墨画の中の煙のようなもので、優雅で神秘的な力が潜んでいる。それは心の波紋をかき立て、心底の美しさに辿り、一瞬田舎に連れて行ってくれる魔法の力だ。
—「ファッション旅行」より