盛夏が近づき、また「避暑シーズン」がやってきた。多くの人が、人混みが少なく、山水が美しく、物価が安く、平均気温が23℃前後の行楽地を探し始めている。四川省と貴州省の境に位置する赤水は、「滝の数が人の数より多い」と言われる街で、1300以上の滝があり、丹霞地形地域としては世界一の滝密度を誇る。
もし丹霞地形が赤水の「基調色」だとしたら、原生林、滝、竹海はその「脈絡」と言える。ここでは至る所に轟音を立てる滝、深い峡谷、ヘゴ林が見られ、夏の避暑やハイキングに最適だ。
赤水大瀑布から仏光岩、四洞溝まで、それぞれの景勝地で滝の景観が異なる。特に赤水大瀑布と四洞溝の階段状の滝は、『中国国家地理』にも掲載されたことがある。赤水大瀑布は高さ76メートルで、夏季は水量が非常に豊富。滝の下に立つと、圧倒的な迫力を体感できる。
四洞溝は、主に滝群で知られる景勝地で、珍しい4段の階段式滝があることでその名が付けられた。各段階ごとに異なる表情を見せる滝が、約1キロ間隔で並び、すべて渓流によってつながっている。
赤水竹海は中国四大竹海の一つに数えられ、中国最大規模の楠竹林を有している。深緑の竹林が織りなす緑の波間では、風に揺れる竹葉の音が天の調べのように響き渡り、運が良ければここに生息するアカゲザルやシラサギなどの野生動物との出会いも楽しめる。
赤水の「ヘゴ国家級自然保護区」は、中国の「ジュラ紀公園」と呼ばれている。ここには世界で最も多く、最も広い面積のヘゴの森が存在している。
丙安古鎮は、断崖絶壁の上に築かれた、数十棟の「吊脚楼」によって支えられた900年以上の歴史を持つ古い街並みだ。石畳が敷き詰められた路地や古い村の門など、町に残る建築物の多くは明末清初(17世紀頃)から現存する貴重な歴史遺産だ。
赤水は「食べるためだけに訪れる価値がある」と言われるほど、食の魅力にあふれた街だ。辛さのレベルでは重慶や成都にも引けを取らず、豆花麺、猪児粑(客家の伝統軽食)、ジャガイモの炒め物(叉洋芋)、羊肉米粉など、安くて美味しいB級グルメが豊富。2~3日かけてゆっくり探索し、味わい尽くすのに最適な場所だ。
寄稿者:白い空