浙江省麗水缙雲の数日、ちょうど秋雨が降ったばかりだった。山間部は霧だらけで、その中にいるとまるで仙人のようだ。岩下村に着くまでは、特にここに泊まりたかった。
岩下村に着いた時、空はもう暗くなっていて、雨も降っている。村はとても静かで、街灯の下で、何匹かの野良猫が走っていした。
お腹が空いた私たちは、小さな飯店を見つけた。店主は非常な熱心で挨拶してくれて、私たちを台所まで引き連れた。台所にはご飯の香り、豆腐、タケノコ、魚、サツマイモ春雨…すべて新鮮な食材で、地元の山と水を連想させる。
満腹になったので、私たちは民宿を探して泊まった。民宿には茶室があり、夜、お茶を入れて、雨の音を聞いて、心はとても静かでした。
朝起きて、窓を開けて、やっとこの古村の姿が見えた。霧に包まれた岩下村には、朝の夢のような現実離れした美しさがある。
この石で作られた古村は、林海に囲まれている。村には非常に多くの石があり、家から路面の階段まで、すべて石で築かれている。
傘をさして、路地を歩いていると、石屋、石橋、石道に雨が降ってきて…雨の中、レインコートを着て家に帰る人もいれば、木戸のそばに立っておしゃべりをしている人もいった。村にはいくつかの小さな店があり、缙雲焼餅や缙雲ワンタンなどの当地のグルメを売っている。
村を通り抜ける古道は、古代の交通の要路だったという。おそらく古代でも、同じように雨が降る時期に、通行人はここで足を止めて、いくつかの缙雲焼餅を醤油ワンタンと一緒に食べて、雨の日の寒さはもうなくなる。
画像|缙雲焼餅
村を歩いていると、雨の音のほかに、流水の音も聞こえてきる。小川は村全体を通って、人々はここで水に頼って暮らし、自給自足している。
軒のあちこちにあるのは、きちんと並べられた腐乳だ。腐乳、岩下村のお土産で、ほとんどの観光客が自分の都市に腐乳を買って連れて行き、岩下村の風土も別の場所に持って行った。
昼になると、各家で昼食を作り始めた。ある家に入ると、あちこちに竹の香りが漂っていた。部屋には明かりが灯り、職人が座って竹器を作り、周りには木くずが散らばっていた。職人は無口だが、優しくて、私たちを部屋に招待してくれた。
大きな正方形のテーブルの上には、職人が作った竹器がいっぱい並んでいる。岩下村には竹が多く、村人は現地で材料を取り、竹をいろいろなものに加工している。竹のかごや箒があり、おもちゃや置物もある。部屋には灯油ランプも置かれ、懐旧の雰囲気を感じさせる。
岩下村は大きくなく、午前中に全部遊覧した。民宿に戻り、窓のそばに座って雨の音を聞いてみると、山中歳月は静かな落ち着いた感じをもたらした。