美しい服には、卓越した確かな工芸技術が不可欠である。江蘇の織染刺繍技術は、紡績、染色、刺繍といった要素から成り立ち、中国の蚕と桑の文化が長い年月をかけて築き上げた優れた技術だ。これらの技術は数千年にわたる発展の過程を経て、現在まで受け継がれている。
宋錦
蘇州で生産される宋錦は、経糸と緯糸を同時に使って花柄を織り出す織錦の一種である。この織物は織り技術が非常に緻密であり、素材は柔軟で強靭。また、柄は細かく繊細であり、上品な雰囲気と、宋代から伝統的に受け継がれてきた特徴や風格がある。宋錦は衣服だけでなく、書画や巻物の装飾にも広く使用されており、40種類以上の品種がある。
Tips体験地:
宋錦文化園:蘇州市呉江区北環路9号
緙絲
主に蘇州とその周辺地域で作られており、この織物の柄は表裏を問わず、柄の輪郭や色調の変化によって、織物の表面にはナイフで刻んだかのような彫刻効果が生まれる。現在では、日本でも帯や着物、僧の袈裟などを作るための貴重な生地として、緙絲が使用されることもある。
Tips体験地:
呉文化博物館:蘇州市呉中区澹台街9号
蘇州シルク博物館:蘇州市姑蘇区人民路2001号
雲錦
雲錦は南京で生産される有名な絹織物で、模様の色が雲のようになることで知られてる。この織物は皇室専用の贈り物として使われ、龍袍などの高級な織物に大量に用いられてきた。雲錦は中国の伝統的な錦織技術の最高水準を代表するものである。
Tips体験地:
江寧織造博物館:南京市玄武区長江路123号
南京雲錦博物館:南京市建邺区茶亭東街240号
南通藍印花布
江南の古い町を散策すると、藍染めの服を着た女の子や、藍染めの布をかけた窓を見かける。その布は原始的な青と白の二色で、自然に生まれた模様が見られ、素朴で純粋な雰囲気がある。南通の藍染めはすべて手作業で紡績し、染められたもので、一般的に植物や花、動物の模様があり、長い間民間に伝わる吉祥な題材が中心となっている。これらの柄は農民たちの美しい生活への願いが表現されている。
Tips体験地:
南通藍印花布博物館:南通市崇川区濠東路81号
寄稿者:江蘇観光(日本)ピーアールセンター