中国東北三省徒歩でいく長白山の旅、大陸の冬を存分に味わう最高の冬旅

長白山は、中国東北三省(黒竜江省、吉林省、遼寧省)にまたがる、千キロ以上にわたる山脈であり、中朝両国の境界をなす山とされている。中国では、「長白山の冬を見ないのは、人生の貴重な体験を逃すことになる」と言われるように、冬になるとまるで水晶玉の中のおとぎ話の世界となり、徒歩での探索は更に興味深いものとなるだろう。長白山、龍岗山、霧凇島、温泉、冬の漁、東北料理……冬のすべてを満喫できる旅となる。

参考行程

Day1 長春-龍岗山(3KM)-東崗

Day2 東崗-長白山原生林横断(5KM)-二道白河

Day3 二道白河-長白山北景区-二道白河

Day4 二道白河-火山峡谷(4KM)-韓屯

Day5 韓屯-霧凇島(5KM)-查干湖小鎮

Day6 查干湖小鎮-查干湖冬の漁(3KM)-長春

竜岡画苑、深き森に鹿見ゆ

初めて昇る朝日の中、龍岗山を3キロ程ウォーキング。龍岗山は長白山脈の支脈であり、北はウェイフリン、南は千山と続き、四方顶は龍岗山の中腹に位置し、辉南県内で最も高い山峰である。高山気候の影響で、ここでは独得な自然環境を作っている森林と植物群落で形成されており、古木の枝が多様な形を作り、個性豊かな自然風景を作り出しており、「龍岗画苑」と呼ばれている。徒歩での散策の途中で、鹿に餌をやることもでき、野生動物との交流も楽しむことが出来る。

冬の長白山の氷雪の世界に出逢う

冬の長白山は、中国北部の大地に描かれた濃い水墨画のようだ。山々、滝、池、森、草原はすべて雪に覆われ、清新で素朴、すべての景色が白黒灰の三色に簡素化され、厚い雪を踏みしめる音が響き、松の木は雪白く、空は澄みきり、滝、小さな池、谷底の森を抜けて、長白山の主峰に到達する。十六の尖峰に囲まれた美しい天池は、より一層冷たさと静けさを帯びている。

火山峡谷、雪谷を探る

浮石の林が長白山の山門の東南に位置し、火山の噴火後に形成された為、「火山峡谷」と称されている。後に、その大部分が浮石でできていることから、「浮石の林」とも呼ばれるようになった。木の遊歩道に沿って下っていくと、すぐに峡谷の底に到着し、流れる泉の音が聞こえる。それが「長白山の下の第一泉」である氷水泉と呼ばれる場所で、泉のそばで囲炉裏を囲んで茶を沸かし、炭火が燃え立ち、ほのかな煙が立ちのぼり、友人とくつろいだ会話をしながら、天然泉水で沸かした熱いお茶を楽しめば、山の自由を存分に味わう事が出来る。

松花江上の冬の恋歌

吉林の雾凇は、桂林の山水や雲南の石林、長江の三峡と共に、中国四大自然奇観と呼ばれている。松花江の下流には、いくつかの美しい天然の小島が点在しており、特殊な地理環境のため、冬にはしばしば霧に覆われている。霧凇は真っ白で、非常に厚く、長持ちし、霧凇島の美しい名前はこれが理由となっている。霧凇島を下流に歩きながら、霧凇や野鴨、雁を眺めることができ、また、満洲の伝統的な民俗「サーマン演技」を楽しんだり、窯場や豆腐工房、ウラ私塾を訪れたり、ウラ火鍋を試食したりなど、地元民俗を存分に体験することができる。

查干湖冬捕、氷湖での魚の躍動を見る

查干湖はモンゴル語で「查干淖尔」といい、白く清らかな湖を意味し、中国第七の淡水湖である。冬の查干淖尔での氷上での漁は国家級の非物質文化遺産であり、毎年の冬の漁の様子は非常に壮観。寒さ厳しい日に数千人が氷上で作業し、数十台の車が昼夜を問わず魚を運び、数十万ポンドの新鮮な魚が氷から出てくる光景は中国でもこの場所でしか見ることが出来ない。查干湖の凍った湖面を歩くと、北風が冷たく吹くものの、歩くうちに体が暖かくなる。漁場に到着し、湖を祭り、網を起こす儀式に参加し、魚がたくさん獲れる様子を眺めたり、大きな魚を抱えて写真を撮ったりなど、漁師の収穫の喜びを体験し、その後、村のレストランで查干湖の全魚宴は新鮮で肉が柔らかく、味覚を満たしてくれる。

雪地温泉の楽しみ思う存分味わう

冬の雪と温泉は最高の相性であり、旅行では温泉ホテルに滞在し、マイナス20度の極寒体験を味わうことができる。暖かい温泉のに浸かると、疲れが一気に消え、長白山で有名な特産品である温泉卵も楽しむことができる。長白山の温泉は高温であり、水温は60度を超えることが多く、温泉に卵を入れると一瞬で火が通り、卵黄はトロリとした食感、卵白は固まらず、口当たりが滑らか。雪原の中で熱々の温泉卵を食べる、雪地での幸福感を大いに高めるてくれる。

寄稿者:步里

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