少し前、中国では「酱香拿铁」がブームになり、お酒とコーヒーの組み合わせが国内で大ヒットし、茅台酒が再び話題となった。

美しい山々と清らかな水源が良い酒を造り、美しい景色と美酒は心を楽しませる。貴州は中国の名酒の町で、ここで生産された白酒は中国の伝統的な高品質な白酒の一つだ。独特の白酒の風味と歴史文化が、貴州独特の酒文化の魅力を形作り、酒を媒介とした観光は茅台を知り、貴州を探索する新しい方式となっている。

千年の酒造りの歴史

貴州白酒の栄光の中で、茅台は独自の地位を占め、中国の醤香型白酒の元祖である。「醤香」は具体的にどのような味なのか?千人千様で、誰かにとっては醤油のようで、トーチーの香りも感じられるかもしれない。そして、少し甘い果物の味とクリーミーな風味があり、余韻には焦がした穀物の苦味も感じられるかもしれない。

醤香白酒は色、香り、口当たりの三つの面から味わう必要がある。醤香白酒の香りは複雑で繊細であり、空のコップには持続的な香りが漂い、口に含むと滑らかで濃厚であり、余韻も長い。茅台以外にも、貴州には董酒、習酒、珍酒、国台など、数千社の酒造企業があり、それらは白酒市場に影響力の持つ有名なブランドだ。

貴州の人は酒が好きで、酒造りと飲酒にも長けている。酒造りの歴史は数千年に及び、現在では国家級の非物質文化遺産「茅台酒製造技術」と「董酒酒造技術」を保有している。貴州の酒は長い歴史のなか、一歩一歩、貴州酒文化の素晴らしいエピソードを書き続けている。

茅台酒の製造プロセス

中国第一の酒鎮

貴州の美しい山々と清らかな川は、数多くの美酒と名酒を醸造した。貴州の美酒は、卓越した醸造技術だけでなく、その特異な地理的な位置にも支えられている。貴州は地勢が高く、山間盆地や河谷盆地が多く、平坦な地形、肥沃な土地、良好な光熱水条件が備えていて、酒用原料の栽培基地を発展させる重要な地帯となっている。

赤水河一帯が最も突出しており、茅台酒の生産地である茅台鎮を中心に、様々な味わいの高品質な銘酒を生み出している。茅台鎮は四方を山に囲まれて、湿度は適度で風速は小さく、日照が短く、霜の期間も短く、温度差も小さいため、美酒を醸造するための「風水の宝地」と賞賛されている。茅台鎮を出れば、酒造りの工程や醸造技法が完全に同じであっても、茅台鎮の酒は醸造できないだろう。

茅台鎮は地理的優位性だけでなく、歴史や文化の堆積もあり、四川と貴州を結ぶ陸路交通の要所として、その恵まれた地理と文化が茅台鎮の醸造業を促進して繁栄させ、そして代々伝承され、現在までに至る。

多彩な酒文化

貴州の酒の歴史は長く、各民族の人々は長い間酒を造り、酒を使う過程の中で、多くの醸造技術を形成しただけでなく、特色ある酒の儀式と習俗も生まれ、多彩な酒文化を形成した。

貴州は多民族の省であり、各民族の酒文化も個性的である。昔から今まで、さまざまな酒に関連する儀式、酒旗、酒歌、酒令、酒礼、酒会および酒作り、蒸留、灌酒、酌酒の各種の酒器など、重厚な歴史と文化を含んでいる。

貴州省黔東南は、昔から酒の文化を体験できる場所として知られている。ここの美しい風景、特色のある民族文化は常に多くの観光客を引き寄せている。楽しんでいる時、最初に印象的なのは「門止め酒」の風習である。賓客が訪れるたびに、客好きのミャオ族の人々が晴れ着を着て村の入り口で列を作って歓迎し、寨子の前で美酒を並べる。賓客は主人と歌を交わし、酒を飲んでから初めて寨子に入れる。

貴州を観光する過程で、さまざまな酒文化や歓待の習俗を体験し、美酒を醸す場所の美しい景色を満喫することもできる。ここの美酒、文化、美しい景色を存分に体験できたら、その後も思い出に浸るだろう。

酒旅行ルート

おすすめルート1:遵義/貴陽——中国酒文化城/茅酒源酒荘——茅台天醸を見る——茅台酒鎮夜の散策——土城古鎮—赤水河谷旅行公路サイクリング——仏光岩——赤水竹海——赤水大滝——燕子岩/四洞溝——晒酢荘園——丙安古鎮——遵義/貴陽

中国酒文化城

おすすめルート２:遵義——赤水大滝(中国丹霞第一滝) ——仏光岩(世界丹霞の冠) ——国酒文化城——海龍屯(世界文化遺産) ——土司小鎮

赤水大滝

おすすめルート3:仁懐茅台酒鎮(中国酒文化城) ——習水土城古鎮——赤水(丙安古鎮、仏光岩景区、竹海森林公園)

茅台酒鎮

寄稿者：粋酒仙です