江蘇省の塩城市には、数千年前から人気を博した観光地、伝説のロマンチックな古町——西渓がある。西渓古鎮の不思議さは人古代と現代が融合した文学的雰囲気にある。西渓で歴史の扉を次々と開き、遠い昔にタイムスリップしよう。
古風な西渓は旧運塩河のほとりに位置し、前漢の元狩6年に建てられて、「東台の根」として称されている。ここは両淮海塩文化と国家無形文化財「董永伝説」の発祥の地であり、三相文化、海塩文化、孝行文化、恋文化など多くの歴史文化がここと融合し、この古い町に濃厚な文化的雰囲気を与えた。さらに天仙縁の恋物語がロマンチックな雰囲気を際立たせた。
漢服姿で古城散策
古くて素朴な西渓景勝地には昔ながらの風景が残っている。西渓に来たら、ぜひ漢服を着てあの時代の旅をしてみよう。雄大な古城壁の前に立つと、一瞬で数千年前にタイムスリップしたかのような気分になる。「江蘇第一の古塔」海春軒塔に入り、世の中の移り変わりと両淮海塩文化の繁栄を味わうのもいいだろう。晏渓書院に足を踏み入れると、歴史の長さを実感できる。花や木々に覆われた書院はまるで桃源郷のような素敵な場所である。
朝、800年以上も鳴り響いた泰山護国寺の鐘の音に耳を傾けよう。庭の奥深くに立派な寺がそびえ立ち、古き良き雰囲気を醸し出している。そして、塩のため生まれた古代の官庁、西渓塩倉監に行って、流れる時間を眺めてみよう。三相閣を訪れ、呂夷簡、晏殊、范仲淹の三宰相の役人としての思い、民への思いやりを感じよう。古城には八字橋や通聖橋などの歴史的遺跡もたくさん残っているので、漢服姿で散策すると、写真映えする古風な様子をカメラに収められる。
犁木街巡り
西渓景勝地には文学的なスポットのほか、生活感溢れるところも少なくない。犁木街を巡り、宋と明の時代の歴史・文化・美学を体感し、里下河の趣きを味わってみよう。千年の歴史を誇る犁木街は河を街とし、河の両側に住宅、古橋、古井戸、寺院などが点在していて、ともに西渓の千年の記憶を伝えている。街に沿って歩くと、風景がどんどん変わり、楼閣の風鈴の音が聞こえてきる。白い壁と黒い瓦の建物は素朴でありながら、古き良き歳月を感じさせる。
曲がりくねった小道を抜けると、古風な中国風の庭が現れる。緑豊かな庭はまさに別世界。水辺の川岸で行き交う船を眺め、犁木広場で黄梅戯を楽しみ、晏渓河のほとりで寸劇『范仲淹』の世界に入って、「時を超えた」出会いをしてみよう。夜になったら、犁木街の民宿に泊まり、水辺暮らしの快適さを感じるのもおすすめだ。日が暮れると、犁木街は灯りに明るく照らされ、赤い提灯が星のように千年の旧市街を飾り、ロマンチックな雰囲気を漂わせる。
夢中になる夜の西渓
夜の西渓は一層優雅で華やかになる。美しい提灯、色とりどりのネオン、華々しい花火……このようなシーンに身を置くと、まるで数千年前の賑やかな西渓夜市にタイムスリップしたかのように感じる。逅海街区の無形文化財創作市場に行き、歴史ある細工を鑑賞してみよう。藁絵、飴細工、練人形、東台烙絵、瓢箪絵などの無形文化財の制作パフォーマンスは目がくらむほど素晴らしいものである。水族館、水の空間、天仙縁美術館、天幕街などの人気のスポットを訪れ、貳麻酒場、七堂酒場、snakeバーで音楽に合わせて体を揺らし、癒しの時間を楽しもう。
人混みを抜けて、素晴らしい『天仙縁』『仙縁探し』ショーを鑑賞してみよう。星空の下、軽やかで優美な踊り、感動的な仙人と凡人の恋物語と華やかな舞台セットが臨場感溢れる視聴体験を作り出す。巻物のように広がるパフォーマンスに、あなたはきっと感動してしまい、夢のような西渓の夜に魅了されるだろう。
千年前の美しい時代を振り返り、愛すべきこの古城を歩きながら、人文的な雰囲気を楽しもう。夜の町を散策すると、きっとここのすべてが愛しく思える。
寄稿者:Travel_ノート