ここ数日は冷たい風が吹き、街中の木の葉も落ちて、道路は黄金色に染まっている。そんな中、物作りが好きな人達がこの落ち葉を「風に任せて散らす」だけではなく、落ち葉を使ってマントや魔法使いがかぶるような帽子、おしゃれな小瓶といったアイデア作品を作り、初冬に温もりと興趣を添えている。

黄金色に輝くイチョウの葉を使って作ったマントを身にまとい、頭にはイチョウの葉を使って作った「魔法使いの帽子」をかぶった莱宝ちゃんが地面が落ち葉で黄金色に染まった地壇公園に「登場」すると、瞬く間に注目の的になっていた。

イチョウの葉を使って「限定版アイテム」を作っているのは、莱宝ちゃんの家族だけではない。馬禕迪さんは4歳の息子・図図君と一緒に、今年大流行しているイチョウの葉バージョンの「魔法使いの帽子」を作っている。「合わせて200－300枚の葉を使い、半日くらいかかった」という。

今まさに紅葉が森を染め、銀杏が黄金の大道を作るロマンチックな季節。中国で最も美しいイチョウの秘境を探しに行こう！

世界に残るイチョウのほとんどは、浙江省臨安市の天目山に起源をもつ。この地質学的に古く、地形が独特な秘境は、氷河期に多くの動植物の「天然の避難所」となり、イチョウはその中で生き残った「生きている化石」の一つである。

天目山の標高1,000メートルに位置する開山古寺の前には、樹齢1万2000年を誇る世界的に有名な古いイチョウの木がある。数千年にわたる風土の変遷を耐え抜き、今もなお青々と実り豊かに実を結んでいる。さらに驚くべきことに、この老木は老木、力強い幹、若い幹、そして未熟な幹と、22本の異なる幹に枝分かれしており、「五代が一つ屋根の下にいる」という称号を得て、一本の木が森を成すほど広がる。

天目山のイチョウが時の重みを体現するならば、雲南省騰衝市古東鎮の江東銀杏村は、ロマンチックで素朴な魅力を放っている。近年、秋冬の人気スポットとして大人気となっているこの村は、3万本以上の銀杏が植えられている。交差する小道を散策すると、黄金色に染まった圧倒的な景色に包まれる。

中国人のイチョウへの愛は、沿岸部と内陸部の境界を越え、成都、湖州、丹東、臨沂という都市など、イチョウを城木に選び、その黄金色を街の最も感動的な背景としている。

また、アジアには樹齢100年のイチョウの木がある道は6つしかないが、丹東にはそのうちの3つ、九尾路、旗井街、六尾路があることも特筆に値す。

今、これらの通りはイチョウの葉でまったくの「黄金の街道」に扮れている。厚く敷き詰められた落ち葉は、踏むとシャキシャキと音を立て、街中が一面の黄金色に染まる —— 心を奪われるほどロマンチックで、まさに赴約する絶好の時期だ！