広西チワン族自治区の柳州の春の景色は雲南昆明に劣らず、街中が紫荆花(ハナズオウ)で満たされ、目を奪われる美しさだ。
毎年4月になると、柳州のすべての通りがピンク色の紫荆花で埋め尽くされる。遠くから見ると桜のようだが、桜よりも中国らしい風情があり、山水画のような小さな街の中で、ロマンチックな雰囲気が広がる。
東台路は柳州の新しいネット上で話題のスポットとなっている。川の水、楼閣、紫荆花が見事な自然の構図を作り出し、詩的な雰囲気が漂っている。夜になると、明かりが灯され、さらに華やかな色彩が加わる。
柳州には「最も美しい駅」とも言われる東台路駅がある。レトロな駅名標と紫荆花の海が調和し、独特の雰囲気を醸し出している。昼下がり、春の日差しが紫荆花の木々に降り注ぎ、花影が揺れる様子は、どこか芸術的で趣がある。
弯塘路の両側には紫荆花が植えられ、ピンクの花の海と緑豊かな木々が調和し、この通りは親しみを込めて「紫荆路」とも呼ばれている。高所から弯塘路を見下ろすと、紫荆花の海がS字型の曲線を描き、車で通り過ぎるのも、道端を散歩するのも、花びらが舞い、時の流れをゆっくりと感じることができ、とても心地よい。
柳江のほとりの紫荆花は、一方には川の流れ、もう一方には美しい花々が広がり、生活の息遣いがより濃厚に感じられる。ここでは、散歩する人々によく出会う。どこかに腰を下ろしてぼんやりと過ごすと、紫荆花の香りが漂い、ゆったりと流れる川の水を眺めながら、のんびりとした気分に浸ることができる。
柳州の鳳凰嶺大橋は、その独特な造型で知られ、トン族の風雨橋の設計構造を採用している。春になると、紫荆花の海が大橋と夕日を引き立て合い、なんとも風情豊かな景色を作り出す。
柳州の春の景色は絶景だが、美食もまた安くて質が高い。特にオススメなのは「螺蛳粉(ルオスーフェン)」で、「辛さ、香り、鮮やかさ、酸味、爽快さ」が一体となった柳州の名物料理だ。鮮やかな赤いスープ、つるつとした米粉、サクサクとしたえんどう、スープに浸った湯葉、さらに鶏足や豚足、揚げ卵などを組み合わせて食べるとやめられなくなる。
螺蛳粉だけでなく、糖水(甘い飲み物)、干捞粉(汁なし米粉)、烫粉(温かい米粉)、牛杂火锅(牛モツ鍋)、凉拌牛杂(牛モツの和え物)、糯米饭(もち米ご飯)、油茶(お茶風食べ物)、卷粉(米粉ロール)、烧烤(バーベキュー)、芋头扣肉(サトイモと豚バラ肉の蒸し料理)……柳州の美しい景色と美味しい料理は、全国の人々を驚かせている!
寄稿者:禾風