北京の胡同(フートン)は単に都市の筋道、交通の衛道だけでなく、庶民の暮らしを体現する場所でもあり、人々の当たり前の平凡な生活を記録している。しかし、正にこの小さな路地が北京の歴史や文化の変遷を反映している。
煙袋斜街
煙袋斜街は地安門外大街の鼓楼の前にあり、1830年代以前は、街の中で主にタバコや書画、軽食などを経営していて、その名が他のところからの観光客をたくさん引きつけた。古い北京人にとっては、この街にある古い建物こそが、最も北京らしい姿を呈している。
史家胡同
史家胡同は全長700メートルであり、灰色レンガの壁と真っ赤な大門という老北京スタイルの胡同には、現に80の四合院が保存されている。史家胡同博物館は北京初の胡同博物館であって、130の庭が縮小して復元され、中に入ると「震驚閨」「虎支子」など70種類以上の胡同の声を聞くことができる。
楊梅竹斜街
楊梅竹斜街は古い住人がたくさん残っている明朝の老街。長さは500メートル足らず、ここがかつての出版の街であり、清末民初にあった青雲閣は文人の憩いの場であった。ここは繁華な前門大街と隣接しているが、前門とは全く違う世界のようで、静かで文化の息吹を満たしている。
国子監
小さな胡同は、槐の蔭が道を挟み、牌楼がそびえ立ち、聖廟が伴にして、気質は古風で静かである。国子監の建物は北に位置して南に向かい、三つの中庭があって、メイン建物は700年余りを経っても依然としてよく保存されていて、中国で唯一の保存完備な古代の最高学府の校地である。国子監はその悠久な歴史、独特な建物の風貌と深い文化教養で世に知られている。
瑠璃廠
瑠璃廠は北京和平門外に位置し、北京の著名な文化の街であり、基本的に書籍、文房四宝と骨董品を売る店をメインにしているので、多くの人は宝物を漁るために瑠璃廠に来ている。
五道営胡同
五道営胡同は雍和宮に隣接していて、もともとは普通の路地だったが、今では風変わりになっている。大部分の家屋が再建され、商売人は多く入居してきて、風変わりのバー、カフェ、レストランや様々な小店をオープンした。昼間は食事をし、お茶を飲み、パーティーをやるような爽やかな通りにしか見えないが、夜になると、ロマンチックな雰囲気に満ちている。
西総布胡同
西総布胡同は全長700メートル余り、旧北京大都市の数百年の変遷を見守っている。活気に満ちた胡同から繁華なCBDを眺めると、市井と現代の融合からなる鮮やかなコントラストが、なんとも言えない調和をもたらしている。ここは西から東へ向かう一方通行のコースであるため、徒歩やシェア自転車で西総布胡同を観光するのは便利だ。そして、写真を撮るときに自転車は写真映えの良い道具だ!
百花深所
百花深所は商店街としてまだ整備されていない古い路地であり、中を歩いてみると、開け放たれた門や鳩を飼っている家、外に置かれている古い家具……随所に古い北京生活の様相と影が感じられる。
ここはおそらく北京で最も詩的な路地で、百花深所はかつて歌詞にもなっていたので、ロック青年たちがよく訪れる。「新街口百花深所胡同16号」は北京で最も早いいくつかの録音スタジオの1つで、当時数少ない音楽家たちがここで音楽の夢を追い求めた。今の人々がここに来て、夢を持つミュージシャンと出会えるだろうか?
実際の老北京胡同の隣近所の生活は、おじいさんとおばさんの食事後の雑談であり、子供が下校する時に小鳥みたいなキャーキャーする声であり、広くも狭くもなく、自働車は歩けず、三輪バイクならちょうどいい生活だ。北京の春が既に来ている。皆さんはそれを無駄にせず、良い天気の日を決めて、お友達と一緒に北京の胡同に行って、最も快適な北京生活を探しましょう。