洛陽のニューランドマーク--隋唐大運河文化博物館

SNS上、この新しく建てられた隋唐大運河文化博物館の人気度は、「洛陽三絶」の中の龍門石窟にも負けないほどだ。2022年5月中旬、この「半分の洛陽運河の歴史」を集めた博物館が正式に完成し、オープンされた。

今年の8月、撮影グループ「一条」が洛陽に来て、建築家の李立実を追って、この「洛陽新人気スポット」を訪れてみた。主に隋唐大運河博物館デザインが生まれる経由と、彼が洛陽で建築をやってきた15年間の見聞及び感想を聞いてもらった。

洛河の向こうから眺める博物館

01 一つの博物館で、半分洛陽の歴史を語る

博物館は洛河と瀍河の交差点に位置し、洛陽の旧市街にある。遠くから、まるで帆が風に吹かれたかのように、隋唐大運河博物館の独特な湾曲した屋根が見えてくる。南の幹線道路から博物館に入ると、西の高さ12メートルのガラス張りのカーテンウォールを通して、洛河は目の前にうつる。霧雨とともに、博物館前の池中のスイレンが微かに揺れている。

博物館南北側の中央池

中に入ると、館内33,000平方メートルのスペースは、3つのフロアに分かれ、それぞれ展覧展示、教育、オフィス、閲覧空間の機能を果たしている。1階と2階は常設展示エリア、3階はインタラクティブで体験型の展示場になっている。周りを見渡すと、博物館の大型スパンコンクリートアーチは、橋を運んできたよう、縦横に交差して、独特の空間美を際立たせている。

ホール内各方向に向けるアーチがすれ違い

博物館を見渡すと、円弧状のドームがキラキラしていて、立体感と視覚的インパクトが強い。雨上がりには太陽の光が差し込み、壁の三彩陶器は曲がりくねった玉のベルトのように博物館をわたり、明るく澄んでいる。

室内天井に飾られている三彩陶器

李さんが壁を撫でんがら説明する。「洛陽の河洛歴史を反映するには、地元の伝統的な三彩芸術を使用するのが最適。そのため、博物館の屋根や内壁は多く三彩陶器が飾られている。」

博物館南のファサード構造デザイン

02 所在地周りの環境から視点をおいてみる

李さんは、隋唐大運河博物館が設計開始の時から、「運河源、隋唐韻(風骨)、洛陽製」という9文字のデザインコンセプトを提唱した。一般的な「ブラックボックス」のような閉鎖式な博物館とは異なり、隋唐大運河博物館は町の応接間のような存在となり、透明なガラスは、人々を町中においた感じにさせ、四季折々の環境の変化を実感できる。南側の透明な「唐草瓦」ファサードは洛河に、西側のフレンチドアは公園に面しているため、博物館から南を見渡すと、洛河が目に入り、北に向かうとは公園の緑豊かな緑が見えてくるのだ。「ここは公園に向かうカメラのファインダーのように、美しい景色が段々目の前に現れる」

夜になると、博物館の各ファサード構造が透き通る空間を展示している

この階の文化創意展示エリアからも室外の景観を一覧できる

博物館の2階と3階は、主に体験型の展示モードになる。ここの展示品は光や湿度の影響に受けないものなので、李さんは展示スペースを開き、パブリックスペースと統合し一体化にした。来場者は展示品を楽しむ当時に、外の風景も堪能できる。館内カラフルな三彩陶器は、博物館に芸術的な雰囲気を加えている。その中で、建物の天井にはめ込まれた「雲帆」は、13万点近くのセラミックで構成されており、今まで世界最大のセラミック天井アート作品である。楕円形の陶器のチューブは何万もの菱形に構成し、雲の中帆を上げるよう。見上げると、流れる壮大でな大運河がうつるように、さざ波が揺らいでいる。

展示空間と室内の景色が一体化に融合している

各菱形は13の陶器の棒からなっている、それは隋唐大運河が経由する13の重要なスポットを意味している

03 15年も洛陽に専念してきた

2022年は、李さんが洛陽での建築実践の15年目になる。2007年に初めて洛陽に来たときから、洛陽博物館、二里頭夏都遺跡博物館、そして今回の隋唐大運河博物館、李を次々と設計を通して、洛陽とは深い絆を築いてきた。

洛陽博物館

「町のリビングルームのような、何度も来られる博物館をつくりたい」。1階の展示場は常設展「国運泱泱」、2階と3階はインタラクティブな体験展「一粒の米の水運冒険」。合わせて1,000件(セット)近くの文化的遺物が選ばれ展示している。主に汴河文化層、隋代の石獅子、唐三彩天王俑、洛陽運河一号・二号の古代難破船などを含めている。見学順路を通して、これらを流暢に繋げている。

博物館内、李さんは到来者が自由に使用できる、用途をきめられていないスピースをキープしている。「北側の階段閲覧室では、学術セミナーやインタラクティブなパフォーマンスを行うことができ、西側に特別にデザインしたストリップ展示場はファッションショーでも使える」「展覧会を見るだけでなく、洛陽の市民や国内外の観光客に、友人と会ったり、おしゃべりをしたり、お茶を味わったり、ボーとしたりする場所を提供したい。」

「運河は我が国のユニークな文化遺産。何千年も前、私たちの祖先は文化交流と文化統合の意図を持っていた。今の人々が、運河文化から中国人のオープンで包容力のある心構えを実感できることを願っている。」

—「1本」より

ABOUT US